「PCDRB」を使用し、鏡面加工にトライいただけるお試しキットです。

PCDトライアルキット

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鏡面加工へのトライ

金型製作において、磨きの工程は人の手を要する工程となります。人が直接関わるという点から、職人による差・形状ダレ・微細形状への磨きの難しさ、等々非常に課題が多い工程といえます。したがって機械化を促進する事のメリットが非常に大きい工程ともいえます。日進工具のPCDボールエンドミル PCDRB は鏡面を機械加工で、また磨きによる手間を軽減できるものとなっておりますが、PCDであるが故に使用に際し難しい部分も多くございます。その要素・要因を一つ一つ探る事のできる、「PCDトライアルキット」をご紹介いたします。

確認できる要素の例

工具観察

  • 摩耗状況
  • 工具の振れ
  • 切りくずの凝着
  • 加工後のワーク観察

  • 表面粗さ
  • 寸法精度
  • 温度変化による機械への影響
  • 工具の振れ
  • 機械の振動
  • 段取り精度
  • PCDトライアルキット セット内容

    PCDトライアルキット
    エンドミル 荒取り加工 MRBH230 R1×4
    中仕上げ加工 SSPB220 R1×4
    仕上げ加工 PCDRB R0.75×3.8
    NCプログラム 中仕上げ、仕上げ工程のプログラムは実工具径を反映させたデータをご提供します。
    加工用ワーク ELMAX 59HRC(25×25×20mm)
    その他 ※本キットで使用する工具のシャンク切断をご希望の場合、ご指定の長さにて切断させて頂きます。
    ※使用回転数に応じて、仕上げ送り速度の変更を対応致します(仕上げは上限600mm/min)。

    PCDトライアルキット切削条件表

    PCDトライアルキットワーク



    被削材:ELMAX 59HRC
    総加工時間:12時間4分
    クーラント:不水溶性切削油(荒取り加工のみオイルミスト)
    ワークサイズ:25×25×20mm

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    評価

    加工ワーク各箇所の撮影・表面粗さ測定を実施し、環境や機械の状況を確認します。また荒取り加工・中仕上げ加工・仕上げ加工工具全ての撮影を行い、工具状態の確認も行います。


    PCDトライアルキット加工結果(寸法・面荒さ)

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    工具摩耗状態

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    PCDトライアルキットの使用で発見された問題点の例

    横筋の発生

    問題点 13.56°斜面に横筋が発生
    (0.2μm程の凹み)
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    推定原因 切りくずのかみ込み・凝着
    クーラントの供給不足・メンテナンス等々の疑い
    撮影・測定機器 KEYENCE社製 形状解析レーザ顕微鏡 VK-X250
    レンズ倍率:×100(長距離)

    削り残しの発生

    問題点 90°立ち壁において
    中仕上げ面(cBN面)が残っている(削り残し)
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    推定原因 工作機械の姿勢変形(熱変形)
    ※ 上図は、同一軸上の加工面で対角の2面です。
    撮影・測定機器 KEYENCE社製 デジタルマイクロ顕微鏡 VHX-6000
    レンズ倍率:×200

    不均一な加工面の発生

    問題点 45°斜面および90°立ち壁の
    2箇所に発生した不均一な加工面
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    推定原因 凝着による切削抵抗の増大にともない生じた振動
    撮影・測定機器 KEYENCE社製 デジタルマイクロ顕微鏡 VHX-6000 レンズ倍率:×200(工具:×150)
    KEYENCE社製 形状解析レーザ顕微鏡 VK-X250 レンズ倍率:×100(長距離)


    まとめ

    「PCDトライアルキット」とは

    PCD工具は、どんな設備でも利用が可能という事はいえず、また高精度加工機という事だけでも簡単には使用できません。機械特性・環境までしっかりと把握し、さらに対応の必要があるケースもございますが、その一つ一つが加工技術向上に繋がると考えております。日進工具の 「PCDトライアルキット」 は、皆様の加工技術向上のお手伝いをするツールの一つとして是非ご利用ください。

    ※ ご不明点はお気軽に弊社営業担当、もしくは下記よりお問い合わせください。

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