高精度加工を実現する適切な工具の選択

高精度加工のポイント②

メイン画像

高精度加工のポイント

工具倒れ量の抑制は、高精度な加工を行う上でかかせない大きなポイントです。
このMONOTOOLBOXでは「ツールパスからの改善」で抑制した事例をご紹介したことがありますが、今回は工具形状から抑制する事例をご紹介します。
『ツールパスからの抑制』と『工具形状からの抑制』でより高いレベルの高精度加工が実現出来ます。



工具の倒れとは?

そもそも“倒れ”とはなんでしょう?
その答えは、下のイメージの図のように、加工深さ(壁部の高さ)が大きくなるにつれ、工具に負荷がかかっていき、段階的に工具がたわんでいく現象のことを言います。この現象を抑制せずに加工を続けると、工具の折損や精度のばらつきが起きてしまいます。



では、形状別で工具剛性がどのように変わるか見てみましょう。
ロングネック形状と、テーパーネック形状に同じ荷重をかけた時の工具のたわみ量を比較します。
比較する工具は、
「高硬度用ロングネックボールエンドミル MRBH230」
MRBH230
※製品詳細はこちら

「高硬度用ロングテーパーネックボールエンドミル MRBTNH230」です。
MRBTNH230
※製品詳細はこちら




photo
※クリックする事で拡大できます


御覧の通り、ロングネック形状では、同じ荷重でも有効長が長くなるにつれ、たわみ量が増えていくのがわかります。
有効長が長い製品が必要になっても、テーパーネック形状を採用することにより、工具剛性が高まり、工具たわみ量を抑制することができます。
よって、形状側面深部の(有効長の長い製品を使用する)加工においては、工具たわみによる切削面の倒れが抑制できるので、加工精度の向上が期待されます。



テーパーネック形状で、『精度』の向上

続いて、上記の内容を立証するために、下図の形状を
無限コーティングロングネックボールエンドミル【MRB230 R0.5×20】
工具の倒れ
※製品詳細はこちら

無限コーティングテーパーネックボールエンドミル工具【MRBTN230 R0.5×1°×20】
工具の倒れ
※製品詳細はこちら

で加工を行い、結果を比較していきます。
深さ6mm、勾配角1°の溝加工での比較です。切削条件はロングネック工具の条件で加工を行っております。





比較結果

片角1°狙いの加工において、ロングネック形状での加工では、工具がたわんでしまい、狙い値から大きく外れた寸法となってしまいました。
テーパーネック形状での加工では、狙い値通りの高精度な深リブ加工を実現出来ました。



photo
※クリックする事で拡大できます


上の図を見てみると、ロングネック形状での加工面は、剛性が低いために切削初期の段階でびびりが発生してしまい、切削面を荒らしてしまっています。
これらのことから、適切なテーパーネック形状の工具で加工することにより、高精度な加工を行えることが今回の加工検証で証明できました。



テーパーネック形状で、『能率』の向上

さらに、工具剛性が高まることにより取り代が多く取れるため、仕上げ代の管理が比較的容易となるほか、首角が大きいほど高能率(送り速度、ピッチ)、高精度な加工が可能となります。
比較する工具は、
「CBNスーパースパイラルロングネックボールエンドミル SSPBL220」と
工具の倒れ
※製品詳細はこちら

「CBNスーパースパイラルロングテーパーネックボールエンドミル SSPBTN220」です。
工具の倒れ
※製品詳細はこちら


photo
※クリックする事で拡大できます


まとめ

工具形状の違いによる工具のたわみ量の違いや、さらには加工精度や能率にも大きく影響していくことがお分かりいただけたと思います。
加工形状を再度よく見ていただき、許容できる限りの首角の製品を選択していただくことで、高精度かつ高能率な加工が実現できます。

上記の加工を可能にした製品はこちら

CBNエンドミルシリーズ
スーパースパイラルロングネックボールエンドミル SSPBL220
スーパースパイラルロングテーパーネックボールエンドミル SSPBTN220
“ “

上記の加工を可能にした製品はこちら

高硬度用ロングテーパーネックボールエンドミル MRBTNH230
“MRBTNH230”

おすすめ記事

TOP