工具寿命と加工形状の理想を、ついに実現!
“多刃形状”のエンドミル

cBNスクエアエンドミル「SSE400/600」

cBN(立方晶窒化ホウ素)とは、ダイヤモンドに次ぐ硬さを持つ物質であり、高硬度材への長時間安定した加工が可能です。日進工具では、独自の“多刃形状”を採用することで、高硬度材への隅エッジ(R0.02以下)部加工を長時間可能にしました。今回は、「SSE400/600」の工具の特徴、加工事例、加工サンプルについて紹介します。

工具の特徴

  1. cBN素材の採用

    コーテッド超硬と比べ、高硬度材への長時間加工が可能です。

  2. “多刃形状”の採用

    刃数を多くすることで、一刃にかかる切削負荷を軽減します。

  3. “外周刃バックテーパー”の採用

    加工面に外周刃が接触するのを抑制し、安定した面質を実現します。

  4. “独自の“刃先形状”を採用

    剛性を高めた独自の刃先形状により、欠損や破損を抑制します。

図1
図1
図1
図1 Φ0.5外観

加工事例

図2
図2 コーナー部摩耗幅
XYの摩耗幅の測定値

下記に2つの加工事例を示します。工具サイズφ0.1ではポケット加工の検証(等高線荒取り)を、φ1では1mmピン形状の等高線仕上げ加工の検証をそれぞれ行っています。
コーナー部摩耗幅と底刃後退量の定義は、図2、3で表すとおりです。図2では「XYの摩耗幅の測定値」を、図3では「加工前後での底刃後退量」を測定しています。

図3
図3
図3 底刃後退量加工前後での底刃後退量

工具検証 耐摩耗性 ~HAP40(64HRC)~

工具サイズφ0.1×0.2の耐摩耗性検証の結果です。1時間36分の加工後でも刃先にカケは見られず、安定した摩耗状態でありました。

図4

加工サンプル

被削材HAP40(64HRC)を対象にした「コネクタイメージサンプル」です。ワークサイズは15×15mm(加工深さ2mm)で、クーラントにオイルミストを使用し、加工時間は3時間20分(仕上げ)、加工距離は54m(仕上げ)という作業内容です。

図5

仕上げ後の工具状態は、切削前と切削後、いずれを比較しても安定した摩耗状態を示しています。

図6

機械特性の把握と目安

回転振れ量

振れ量が大きいとすべての刃が均一な切り込み量で被削材に当たらないため、欠けなどが発生し易くなります。

主軸の伸縮

この工具はZ方向の切り込み量が微小なため、主軸回転時の伸縮が安定しないまま加工すると精度・工具寿命(欠けなど)に影響します。

取り代について

cBN製品ですので、加工面に対して均一な仕上げ代(取り代)にすることが重要です。
荒・中仕上げ加工後で使用した工具の摩耗量が大きいと、中仕上げ・仕上げ加工時の取り代が大きくなり、次工程の工具寿命や加工精度に影響しますので、前加工後の均一な残し代の管理が重要です。

CBNのご利用状況

お声をお聞かせください

よろしければ下記の中よりCBNのご利用状況に関してお聞かせください。選択いただいた内容によって、オススメのコンテンツ等々を後日ご案内申し上げます。

おすすめ記事

TOP